人の発毛や育毛の一般的な知識を解説いたします。
髪の毛も体毛も、皮膚から生まれます。皮膚の細胞が変化して髪の毛や体毛、爪、歯になります。
髪の毛の根元の部分は皮膚のなかに埋まっています。この埋まっているところが毛包です。一般的には毛根といわれているようですが、発毛に関係する組織の全体が毛包で、そのなかの最も重要な部分が毛根といえます。
毛包の最も深いところにあるのが毛乳頭で、毛乳頭の周辺には毛母細胞がびっしりと詰まっています。この毛母細胞は活発な細胞分裂を繰り返します。それが長く連なったののが髪の毛です。
髪の毛の寿命は、一般的に男性で2〜5年、女性は4〜7年です。この寿命が終わると髪の毛は自然に抜け落ち、髪の毛をつくる毛母細胞も消失します。しかし、じきにまた毛母細胞が再形成されて発毛がはじまり、毛穴からは新しい顔を出します。
こうした発毛と脱毛のくりかえしをヘアサイクルと呼ばれ、成長期・退行期・休止期・脱毛期の4サイクルから成っています。
- 成長期
毛包が成長を再開し、消失していた毛母細胞が再び形成されてさかんに細胞分裂を繰り返し、髪の毛は皮膚の表面へ向かって伸びていきます。(2〜7年) - 退行期
毛包にある色素細胞が衰えてメラニンの合成をやめます。髪の毛は黒々した色艶を失って行き、皮膚と密着している毛乳頭と毛母細胞が分離します。(2〜3週間) - 休止期
毛母細胞の分裂は一切なくなり、これまでの髪の毛が頭皮に宙ブラリの状態でとどまっている上体になります。(4〜6ヶ月間) - 脱毛期
髪の毛を引っ張ったり、ゴジゴシすると簡単に抜け落ちます。